「3人の男性が2人の女性に出会った」の多義性

「3人の男性が2人の女性に出会った」という日本語文における男性や女性の個性まで考慮した(つまり、具体的に誰が集まり、誰に出会うかまで指定した)場合の「構成多義度」(数量詞が表すメンバーの個性を考慮すれば、どれだけ意味が多義になるかということを数値で表したもの)が、20252通りであるということを以前に示しました。しかし、これは、男性が3人、女性が6人とあらかじめ決まっている場合の構成多義度です。

現実には、男性3人は誰でもよいわけで、また、女性6人は、その決まった女性の中から2人の組が出てくると想定するよりも、もちろん、そのメンバー以外に、全く別の女性が入ることも現実にはあります。

そこで、男性3人が選ばれるべき集合における男性の総数をp人、女性6人が選ばれるべき集合における女性の総数をq人とし、それぞれの中から、男性3人、女性6人が選ばれると考える方が、一般性の高い多義度が算出できます。

それで再度計算し直してみましょう。まず、次の一般計算式が既に得られています。PMとはPolysemy based on Membersの略で「構成多義度」のことです。この一般計算式をさらに一般化します。

(1) PM = m!・{ C ( mn, n ) }m + n!

男性p人からm人を選び、そのm人を並べる方法の数を、最初のm!の代わりに掛け算する必要があります。つまり、{ C ( mn, n ) }mに掛ける数値は、P ( p, m )ということになります。

また、m人がまとまってnの1人1人に会う場合は、m人が決定された後は、n!(=n人を並べる場合の数)でいいのですが、m人はpの中から選ぶ場合の数、即ち、C ( p, m )で、掛ける必要があります。

更に、{ C ( mn, n ) }mが意味するのは、あらかじめ決まっているmn人の中からn人を選んでグループを作り、そのグループの重なりを許してm個のグループを選んで、それらを並べる場合の数です。

しかし、このmn人のメンバーは、更に大きな集合であるq人の中から選び出す必要があります。その場合の数は、C ( q, mn )となります。これを先ほどの{ C ( mn, n ) }mに乗じることによって、任意のmn人のグループを意識した場合の総数が算出できます。

以上の説明から、真のPM(=RPM: real polysemy based on members)は、次のようになります。

(2) RPM = P ( p, m )・C ( q, mn )・{ C ( mn, n ) }m + C ( p, m )・n!
pはmを含む集合におけるメンバーの総数
qはnを含む集合におけるメンバーの総数

この一般式にm=3, n=2を入れると、「3人の男性が2人の女性に出会った」におけるRPMが算出できます。

(3) RPM [m=3, n=2] = P ( p, 3 )・C ( q, 6 )・{ C ( 6, 2 ) }3 + C ( p, 3 )・2!
= 3375・P ( p, 3 )・C ( q, 6 )+2・C ( p, 3 )
= 3375・p!・q! / 6!・(p-3)!・(q-6)!+2・p! / 3!・(p-3)!
= 3375・p!・q! / 720・(p-3)!・(q-6)!+2・p! / 6・(p-3)!
= 225・p!・q! / 48・(p-3)!・(q-6)!+p! / 3・(p-3)!

pとqが決まれば、具体的な数値が算出できます。凄い数になることだけは事実です。

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