前置詞の不思議 その3

前置詞36個のうち、重要な前置詞を絞り込むと9つになります。それは、前置詞ピラミッドの頂点に立つ of と、0次元から3次元空間の事物を示す at, on, in (atは0次元、onは1次元と2次元、inは2次元と3次元に関係)、起点と着点を表すfromとto、方向を示す for(不定詞の意味上の主語を表すことに尽力)、主語を表す by(受動態で大活躍)、付帯状況も表せる withの9つが、重要な形容詞です。

実は、この9つは、密教の「金剛界曼荼羅」の9つのセルに、うまく当てはめることができます。これを「前置詞曼荼羅」と呼んでいます。

 (a) 前置詞マンダラ

at by for
on of with
in to from

 

 

 

 

 

          

  (b) 前置詞の3グループ表示

  [1] 縦の前置詞群の意味    [2]横の前置詞群の意味

 

 

 

   時間関係前置詞
 関連関係前置詞
 位置関係前置詞

 

この曼荼羅上への前置詞の配置は,縦と横に並ぶ前置詞3つが,意味的なまとまりを保ちます。言い方を変えれば、9つの前置詞は、うまく3つずつまとまって曼荼羅のような形に収まっているのです。

それぞれ3つの前置詞の意味の共通点について,縦の前置詞群を(b)[1]図で,横の前置詞群を(b)[2]図で表しています。3前置詞のまとまりのそれぞれを簡単に解説します。なお、Pは同じグループ内の3つの前置詞を表しています。

①    空間関係前置詞  at / on / in

<X+P+Y>の形で、XがYという空間に存在することを表す。それぞれの空間ついては、atが点(0次元)、onが線と面(1~2次元)、inが面と体(2~3次元)の空間である。

②    人間関係前置詞  by / of / to

byは主格(動作の主体)を表し、ofは対格(動作の対象)を表し、toは与格(授与の対象)を表す。例えば、次の文を名詞化すると、全ての前置詞が現れる。

John gave Mary a book.

→ the gift of a book to Mary by John

対格  与格  主格

③    因果関係前置詞  for / with / from

forは原因と目的の両方を表すことができる。

・I can’t sleep for the cold.(寒くて眠れない) [原因]

・He went for a swim.(彼は泳ぎに出かけた) [目的]

withは原因の意味を表すことができる。

・She trembled with fear.(彼女は恐怖で震えた) [原因]

fromも原因の意味を表すことができる。

・Her cheeks were red from the cold.

(彼女の頬は寒さで赤くなっていた)[原因]

④    時間関係前置詞  at / by / for

atは「ある時点で」、byは「ある時点までに」、forは「ある時点から別の時点まで(=期間)の間」という意味を表す。これは時間関係の代表的な意味。

⑤    関連関係前置詞  on / of / with

全て「…について」の意味であるが、onは専門性、ofは「ちょっと」、withは関心を暗示する。

・a book on sociology(社会学書)

  1. a book about sociology(社会学に関する本)[専門書でなくても可]

・think of… (…をふと考える)

・talk of… (…の噂をする)、

・hear of… (…を耳にする)

・He is in love with her.(彼女に恋している)

[←彼女について恋の状態]

⑥    位置関係前置詞  in / to / from

fromは起点、toは着点、inは内在(=何かの中にいること)を表す。基本的には、from, to, inの順番で物事が進む。<from X to Y and in Z>で、Xの地点からYの地点まで動き、Z内に落ち着くことを暗示する。

・She went from Osaka to Tokyo and stayed in Shinjuku

for 3 nights.

(彼女は大阪から東京にへ行き、新宿で3泊した)

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