英語の単語hearと日本語の単語「聴く」の意外な関係

不思議なことはあるものです。「世界」を表す英単語worldに「言葉」を表す英単語wordが含まれています。一方、wordを意味する日本語である「言葉」という語に、worldを意味する「世」という漢字が含まれています。「葉」の真ん中辺りに「世」がありますね。

 

なんだか、英語の世界でも日本語の世界でも、言葉(word)と世界(world)は、関連し合っていることを暗示しているかの如くです。

 

さて、上記のような不思議な現象は幾つか散見出来ます。今日は、hearと「聴く」の意外な関係について述べましょう。

 

まず、「聞」という漢字の世界に目をやれば、「耳」という漢字が含まれています。英語では偶然なのですが、hear(聞く)にear(耳)が含まれています。

 

「聞く」を表す漢字として「聴く」もありますね。この「聴」の漢字とhearの関係がとても奥深いのです。まず、単語を分析してみると、次の対応関係があるのが分かります。

hear  聴く

ear    耳

heart  こころ

 

ここで、hは、次の暗号に用いられることを述べておきましょう。

7734       ⇒  heLL

 

7734はhell(地獄)を表すのですが、これはなぜか分かりますか?heLLを上下逆にすると7734に見えるからです。そこで、hは4を天地逆にしたものです。h=4を表す、つまり漢数字では「四」を表すのです。更に、tはtenのtと考えたり、また、tは横棒を少し長めにしたら、漢数字の「十」に似ています。先ほどの対応関係と合わせてみます。全て漢字で対応させてみましょう。

 

                 聴    

heart

    耳  十

 

heartのそれぞれのパーツ(四と耳と十)とheart全体が現すもの(心)をすべて組み合わせると、hearの意味である「聴」が出来上がるのです!

学びの姿勢

言葉は学べば学ぶほど奥深いと感じるものです。これは、ほかの分野にも言えることと思いますが、特に言葉の世界は、マクロには文化、ミクロには心と関わっていて、奥深さが際立っているような気がします。
言葉が奥深い例については後回しにすることとし(もちろん、このブログで、その例をいろいろと紹介していきますが・・・)、今日は、学ぶ姿勢についての偉人の言葉を紹介します。よく知られた言葉なので、ご存知の方も多いかもしれません。
 Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever.
これはインド建国の父マハトマ・ガンジーの言葉です。「明日死ぬかのごとく生き、永遠に生きるかのごとく学べ」ということで、「真剣に生きて、学問せよ。学問は奥深い。」という含みがある、いやそれ以上にすごい言葉だと私は思います。
アメリカの天文学者Maria Mitchellの言葉にも、よく似たものがあります。それは次のようなものです。
 Study as if you were going to live forever; live as if you were going to die tomorrow.
「勉強はゆったりとした気分で行い、明日死んでも満足なぐらい今日を充実して生きなさい」と読み取れると思います。
LearnとStudyの違いはありますが、趣旨はほぼ同じだと思います。でも、このlearnとstudyは、次のようにも使えるのですよ。
 I studied Spanish but could not learn it.(スペイン語を学んだが、習得できなかった)
つまり、learnには「習得する」という意味があるのです。(上の文の内容は、実は、私のことです)
また、アメリカの実業家 Samuel Ullmanは、皆さんの中でも多くの方がおそらくご存知の、次のような励みになる言葉を残しています。
 Youth is not a time of life; it is a state of mind.(若さは人生の一時期ではない、心の状態だ)
まさに、若いと思えば若い、年だなと思った瞬間に老けるということですね。私自身は、次の言葉を学生に(もちろん自分自身にも)投げかけることがあります。
 We will get older physically, but we can grow younger spiritually.
これは肉体的には歳をとるが、精神的には若くなることができる!ということで、どんなに年齢を重ねても、心は若くあれ!という意味です。
今日述べた「言葉」は、全て奥深い(私のはどうなのか、疑問は残るかもしれませんが・・・)ですね。言葉の奥深い例を後回しにすると言いながら、その例を挙げたような感じですね。

五母音言語論

日本語は5つの母音を持っています。英語もアルファベット上は、5つの母音字を持っています。それは、日本語の母音に一致しています。
  A=あ、I=い、U=う、E=え、O=お
さて、この5つの母音字が全て入った言葉を考えてみると、英語ではそれほど見つかるものではありません。しかし、どうも、5つの母音字が1つずつ入った英単語については、偶然かもしれませんが、非常に重要な概念を示しているものが目立ちます。
 education(教育)、communicate(コミュニケーションをとる)
私は、教育に関わり、しかもコミュニケーションの分野を中心に教えています。また、私の専門分野が、日本語でも英語でも、5つの母音字が1つずつ入っているのには驚きです。
 英語学(Eigogaku)、A Study on English(英語の研究)
私が現在勤めている学部である総合社会学部の英語名称は、the Faculty of Applied Sociologyですが、この名称における”-culty of Applied”に5つの母音が全て並んでいます。近畿大学が歓送迎会などの行事を行う大阪の上本町にある都ホテルの名称は、ローマ字で書けば、Miyako Hoteruとなり、5母音字が入っています。さらに、上本町の名前は、きれいに5つの母音字が入っています。Uehonmachiだからです。
英単語で、5母音字が1つずつ入った例は、他にも幾つかあります。必ずしも、重要な概念とは限らないものもありますが、紹介しておきましょう。
 authorize(認可する)、unorganized(組織されていない)、unordained(聖職を授けられていな い)、ultraviolet(紫外線の)、voluntariness(自発的であること)・・・
英単語のマニアとして、こんな問題を出題しましょう。5つの母音が1つずつ入った最も短い単語は何でしょう。これは、次の単語です。
 sequoia(セコイア)
ところで、日本語の世界を見ると、結構いろいろ出てきます。
 多目的(tamokuteki)、因縁果報(Innenkahou)、子丑寅(Ne-ushi-tora)、急がせる(Isogaseru)、耐え忍ぶ(taeshinobu)・・・
最後に挙げた「耐え忍ぶ」はAEIOUというアルファベットの順番に母音字が現れる極めてまれなケースです。
人名では、成功者に五母音字を含むことが多いのではないかと思われます。
 徳川家康(Tokugawa Ieyasu)、松下幸之助(Matsushita Konosuke)、山口百恵(Yamaguchi Momoe)・・・
日本の神様の代表とも言える「天照大神」(Amaterasu Omikami)[-terasu Omi-の箇所に五母音が集まる]、仏教の重要な菩薩の名前で、最初に現れる母音を集めると、きれいに五母音が揃います。
 観音(Kannon)、勢至(Seishi)、地蔵(Jizo)、文殊(Monju)、普賢(Fugen)
AEIOUとなる順番で、並べてみましたが、観音・勢至は、阿弥陀如来の脇侍で、文殊・普賢は釈迦如来の脇侍です。脇侍(わきじ)とは、如来の両側に配置される像のことです。
日本に影響を与えた宗教や文明として、以下のものが挙げられますが、最初の母音を集めると五母音が揃います。
 Shinto(神道)、Buddhism(仏教)、Confucianism(儒教)、Taoism(道教)、Western Civilization(西洋文明)
五母音というのは、その形を見れば、以下のように、全てがことごとく異なる点が不思議です。五母音の不思議は、まだまだありますが、今日はこの辺でやめておきましょう。
A E I O U
対称 左右対称 ○ × ○ ○ ○
上下対称 × ○ ○ ○ ×
構成 直線含む ○ ○ ○ × ○
曲線含む × × × ○ ○

本質の本質を考える(その3)

■1文字の接尾辞sで英語の本質がさらに分かる!!!

物の名前を示す名詞という品詞があります。その名詞に、日本語にはあまりなじみのない「可算名詞」と「不可算名詞」という分類があります。

可算名詞は「数えることができる名詞」で、不可算名詞は「数えることができない名詞」です。

例えば、本はひとつ、ふたつと数える(勿論、正式には「一冊」「2冊」)ことができるので、可算名詞ですが、水はひとつ、ふたつと数えることができないので、不可算名詞というわけです。

数えることができる名詞には、単数つまり1つのときのみ、名詞の元来の形(名詞の原形とでも表現できる)を用い、2つ以上になれば、通常、全てsをつけます。

数えられない名詞は、入れ物を考えて、グラス一杯の水、グラス2杯の水のように数えるしかありません。

可算名詞  ○a book   ○two books   ○three books

不可算名詞 ×a water  ×two waters  ×three waters

○a glass of water

○two glasses of water

注:glassは可算名詞

一方、日本語では、sにぴったり当てはまるものはありません。「達」のような複数を表す表現は、人にしかつきません。

○生徒たち ○そこにいる人たち

×本たち  ×水たち

しかも、「メアリーたち」という表現は、メアリー、メアリー、メアリーと数えて、メアリーが複数いるという意味ではなく、メアリーを代表とする人たち、メアリーの仲間たちの意味になりますね。だから、日本語の「達」と英語のsとは大違いです。

 

TIPS 英語の可算名詞、日本語では不可算名詞?

可算名詞は<数詞+名詞>が直接つながるという特徴があります。だからtwo apples(2個のりんご)におけるappleは可算名詞で、two cups of coffee(2杯のコーヒー)におけるcoffeeは不可算名詞なのです。

日本語では、「2りんご」、「2コーヒー」とは言えないから「りんご」も「コーヒー」も、英文法の視点から言うと不可算名詞なのです。

「3メートル」とか「4トン」とか言えるので、こちらは可算名詞ということになります。ただし、複数を示す接尾辞(英語のs)に相当するものはありません。

 

日本語は、複数であることを明記する接尾辞で、これだ!というものはありません。これに対し、英語は、複数の名詞には、sが堂々と鎮座します。

one book   two books   three books …

1だけが元来の名詞の形で、複数になると全てsがつくということは、1つであることが非常に重要であると、英語が主張しているようにも思えます。

 

TIPS  1を少しでも超えると、もう複数!

英語では、1のみが単数で、それ以外は複数と言えます。

1 meter   1.0001 meters   2 meters   1000 meters

 

■そこで、英語の本質は?

実は、これまで、英文法の世界から、英語の品格について何が言えるかを探ろうとしてきたのです。

英語の品格を理解するには、英語の本質を知ることが先決だ!との考えの下、もっとも、英語の本質が見え隠れしそうな、1文字語(aやI)に焦点を当てたり、1文字接尾辞(複数形のs)に注目したりしました。

ここで、分かったことは、英語の世界では、最初が大切で、私が中心で、1つのものが貴重だということです。

最初が大切なのは、不定冠詞の存在により証明されます。また、私が中心なのは、私を表す表現が単純でIしかないということにより分かります。さらに、1つのものが貴重なのは、1を超えると全てsをつける平等な扱いをされるからです。

つまり、英語の世界では、<初めて、私が、1つの>ものを行うことに価値を置くのです。

英語の文化圏のこれまでの歴史が、このことを裏付けています。現在最大の英語圏であるアメリカは、いろいろなことにおいてパイオニア的存在(=初めてのものに挑戦する国)で、個人主義が発達し(=Iを重視し)、1つのものを極めて特殊視する(=究極的には、唯一全知全能の絶対神を拝むキリスト教の国と言える)のです。(不思議なもので、Iという言葉は、ローマ数字で1を表し、アラビア数字の1にも似ていますね)

とにかく、「1番目、私、1つ」という概念が、英語の本質を形作り、それが英語の風格という「格」を生み出していると思われます。英語の核(=本質)が、英語の格(=風格)を創出しているのです。

英語の本質を考える(その2)

■一文字語のIで英語の本質がもっと分かる!!

日本語で、「私」を表す表現は多いですね。50歳ぐらいの教員をしている男性が自分のことをどう表現する可能性があるか?ということを考えてみましょう。

私    目上の人に対して

僕    同僚の人に対して

俺    家族や親友に対して

先生   生徒に対して

おじさん 近所の子供に対して

さらに、「わし」という人や、自分に対して「自分」という人もあるでしょう。

女性なら、「あたし」や「うち」、さらには年配の人の中には「わて」などもありえます。さらに、特に若い人の中には、自分のことをファーストネームで呼ぶ子もいますね。たとえば「ゆうこはね」とか、「さっちゃんはね」とかいう風に。

日本語は不思議なくらい自分のことを指す表現が多いですね。一方、英語では、自分のことを指す単語は、Iしかありません。

教養のない人の中には、meを「私は」の意味で使うことがあります。

Me like cookies.(僕ちゃんクッキー好きや)

上の表現は教養のなさを露呈しますので、使用は控えたほうがよいでしょう。品格者は使いませんよ。

英語の世界では、Iという1語が、英文法を支配しているといっても過言ではありません。I(私)がいかに大切であるかを暗示しています。

西洋は、自己主張を奨励する文化であることが、自分をIだけで表す言語であることからも分かるのです。(私などは、英文を見ていると、I, I, I …とI尽くしという感じで、本当に自己主張しているなって感じになります)

日本語の世界では、自己主張をしないのが、品格者であるかのごとく、奥ゆかしさが強調されますが、西洋では、品格を備えた人こそ、きちんと自己主張するのです。

自己主張を保証する発想は、個人主義(Individualism)といいますが、これは利己主義(Selfishness)とは違う点を理解しておきましょう。

 

       個人主義と利己主義の違い

個人主義

Individualism

自分の意見を主張するが、相手の意見も尊重する。相手に意見を言う機会を与える。
利己主義

Selfishness

自分の意見を主張するが、相手の意見を尊重しない。相手に意見を言わさない。

ismで終わる語は、きちんとした思想体系をもった考え方を表すのに対し、nessで終わる語は、性格や性癖を表します。だから、その点が、個人主義や利己主義の単語を見ていると理解できますね。(日本語は、その点あいまいになっていて、どちらも「主義」で表しています)

 

■「私のことを I という偶然」の不思議

英語の世界では、純粋に自己を大事にすることがわかりましたね。相手との関係で自分自身が決定されるのではなく、自分は自分だと常に主張するわけです。

さて、この自分を表す英語の I はアルファベットで、9番目です。9は中国では、3(陽数)×3(陽数)、つまり、重陽なる数でめでたい数です。また、I の発音は「愛」と聞こえ、日本語の世界でもプラスイメージです。形も、颯爽と起立している人間をイメージできる文字です。しかも、ローマ数字では I は1(番)を表します。つまり、偶然が幾つか重なっていますが、I は素晴らしい自分自身の表記法ということになります。(私は言葉のマニアなので、考えが飛躍することがあるかもしれません。でも、不思議だと思いませんか?)

 

英語の本質を考える(その1)

今日から3日間、英語の本質を考えたいと思います。42年間英語を学んできて、また、36年間英語を教えてきて、到達した<プチenlightenment>の内容の一端を示せたらと思います。少々、偉そうでごめんなさい。(以下は、以前、私が三修社から出版した『英語の品格』という本の内容の一部を抜粋し、加筆したものに基づいています。)

■1文字からなる単語を考える

日本語は1文字からなる単語は、非常に多いですね。

あ→ 驚いたときの感嘆詞

い→ 胃、異、医、意、伊など

う→ 鵜、卯など

え→ 絵、柄など

お→ 尾、緒など

か→ 蚊、課、可など

日本語では、意味のある単語として存在しないのは、ナ行の「ぬ」、ラ行の「れ」および「ん」ぐらいでしょう。

ところが、英語の場合は、1文字語が非常に少ないんですよ。英語では、記号を除いて、次の4つしかありません。

a   不定冠詞で「ある」とか「1つの」という意味。

I   人称代名詞の第1人称で「私」という意味。

O   驚き、恐怖などを表す間投詞。

x   「…にX印をつける」または「[x outの形で]…をX印で消す」の意味の動詞。[eks]と発音する。

例:He x-ed out the typo.(彼はタイプミスを消した)

 

■1文字語のaで英語の本質が分かる!

aという、アルファベットの第1字が、不定冠詞という英文法上、非常に重要な単語になっています。

これは、物を初めて紹介するときに用います。2回目以降に、その物に触れるとき、定冠詞(the)をつけて表します。

I bought a book.     (私はある本を買ったよ)

The book is interesting. (その本は面白いよ)

I’ll lend you the book.   (その本を貸してあげるよ)

勿論、the bookはitという代名詞で置き換えることもできます。

 

TIPS  itは軽い

I’ll lend you the book.の文において、the bookをitで表す場合、itは動詞の直後に置きましょう。

×I’ll lend you it. (私はあなたにそれを貸しましょう)

○I’ll lend it to you. (私はそれをあなたに貸しましょう)

つまり、 英語では、代名詞は名詞よりも軽いんですよ。

 

つまり、こういうことです。

1回目   2回目    3回目     ・・・

a book       the book       the book

(またはit)         (またはit)

1回目のみaで、それ以降は、theをつけた形か、代名詞を用いますね。つまり、1回目だけが重要であることを暗示しているみたいです。

英語は、1回目のみを極めて大切と考える言語であることが分かるのです。言い換えれば、英語とは「初めてのこと」を2回目以降とは全く質の異なるものであるという意識が高い言語であると結論付けることが出来るのです。

言語の基本音と言語文化の重要概念

言語における基本的な音は、次の3つではないかと私は考えています。

(1)M [口と閉じたまま音を出すと出る子音]

(2)A [口を開けたまま音を出すと出る母音]

(3)N  [口を自然にして鼻に抜いて出る子音]

これらのうち、MとAは音としては全く飾らないので極基本音で、Mを肯定子音、Aを肯定母音と、私は名づけています。さらに、Nは「ふん!」という音が持つイメージからわかるように、否定的な単語をたくさん生み出しますので、否定子音と名づけています。確かに、日本語の「ない」、英語のnot、ドイツ語のnein、ロシア語のnyetなどN音が入っています。日本語の「・・・するな」の「な」も否定的な意味を持ちますね。

MとAの関係について考えてみましょう。Mは「む?」という音が持つイメージからわかるように、考えることを重視する、行動は後回しという感じで、肯定音(子音)でも、いわば消極音(思考音)です。これに対し、Aは「あ!」という音から、何か発見した感じ、よし行動しよう!というイメージも出て、同じ肯定音(母音)でも、いわば積極音(行動音)といえます。

今まで挙げたMとAとNは、言語上、基本的な概念を生み出すのは不思議なことではないのかもしれません。これらが、言語における基本音だからです。例えば、不定冠詞は、まさに、a(そしてan)だし、MとAとNをそのまま、つなげれば、man(人間)となります。

私が面白いと感じるのは、AMとMAの対比です。英語の世界でamといえば、もちろん、I amのamで、「私は・・・だ」の自己主張をしている感じですね。英語では積極的なaから始まる単語が自分を表現するわけです。一方、日本語は、これに対し、MAを重視します。MAとは「間」で、人間と人間の間の関係(=人間関係)が重要ということです。英語の世界では個人(AM)に焦点を当てるのに対し、日本語の世界では、個人と個人の間(MA)を大切にするのです。

これらの基本音は、文化にも影響を与えています。文化の基礎を形作る宗教を例にとりましょう。キリスト教で重要なamenという言葉にAとMとNがしっかり入っています。西洋では個人を重視するので、積極的なAから始まっています。一方、仏教では「南無」があります。これはnamという音ですね。N(自己否定)が重要であることが、この音の並びに如実に現れています。

キリスト教では、自己の確立(AM)が、原罪の消滅(N)につながるのだと主張しているみたいであるのに対し、仏教では、自我の否定(N)が、仏の現出(AM)につながるのだと唱導しているみたいです。自分の良い面を育てるのがキリスト教的発想だとすると、自分の悪い面を取り除くのが仏教的発想であるともいえますね。

AとMとNの話は尽きないのですが、今日はここまでにしておきます。読者の皆さんも何か面白いことを発見したら、私のほうまで、メッセージをくださいね。

英語基本動詞曼荼羅

密教の世界において曼荼羅は欠かせない存在ですが、私は、金剛界曼荼羅に注目しています。この曼荼羅は、全体を9つのセルに分けたものですが、これが基本的な英単語を整理するのに役立つのではないかと考えています。

さて、英語における基本動詞を9つ挙げるとすると、どうなるでしょうか。私は、次の9つが英語における最も重要な動詞であると考えています。

be, do, give, take, have, make, come, go, get

そして、これらの基本動詞を曼荼羅に当てはめてみると、次のようになると私は考えています。

come be have
give get take
go do make

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、それぞれの動詞は、お互いに意味が関連し合っています。

 

   [1] 縦の動詞群の意味      [2]横の動詞群の意味

  

   受動関係動詞
 授受関係動詞
 能動関係動詞

 それぞれの動詞群を簡単に説明します。

①    goとcomeは、この動詞の主語の移動に関係するのは明白です。giveは「与える」の意味で、目的語の移動に関係しています。

②    beは「ある」、getは「なる」、doは「する」という基本概念を表しています。beは状態、getは変化、doは動作を代表する動詞であるのは分かるでしょう。

③    haveは所有することによって、takeは獲得することによって、makeは生成することによって、自らのところに定着させる意味を持っています。

④    come(来る)、be(有る)、have(持つ)は受動的な意味を持つ動詞群であると言えます。積極的な活動を暗示しません。

⑤    give and takeと言えるように、giveとtakeは授受を表す重要動詞で、getは「得る」と「あげる」の2つの意味にまたがる動詞です。

⑥    go(行く)、do(行う)、make(する、させる)は、積極的な行動を暗示する動詞です。「行く」と「行う」で「行」が一致しているのも興味深いと言えます。

曼荼羅の中心部分にgetが、堂々と鎮座している訳ですが、getは動詞が表す基本概念を包括的に持つ動詞の中の動詞、英語の中の「ザ・動詞」、動詞の王様と言える存在なのです。

最初に挙げた、基本動詞9つから成る曼荼羅を、私は「英語基本動詞曼荼羅」と呼んでいます。

 

アルファベットの不思議その1

私は英語の教師であり、研究者であり、実践者であり、マニアでもあります。この4番目のマニアの視点から言うと、英単語を構成するアルファベットは不思議であると断言できます。

例えば、母音字を左端にそろえるような形で、アルファベットの文字を並べてみましょう。

 

I   II   III  IV   V   VI

1 A B C D
2 E F G H
3 I J K L M N
4 O P Q R S T
5 U V W X Y Z

すると、各縦列に次のような特徴が見られます。

I列   母音を示す文字(そう並べたのだから当然ですね)

II列  Jを除いて全て唇音[=唇を利用する発音]の文字

III列 Wを除いて全て軟口蓋音[=K音やG音]の文字

IV列 Dを除いて全て文字の名前が[e]関連音で始まる

V列  Yを除いて全て文字の名前が[e]音で始まる

VI列 Nを除いて全て文字の名前が[i:]音で終わる

また、各横列には次のような特徴が見受けられます。

第1行 Aを除いて全て上下対称の文字

第2行 Eを除いて全て3画の文字

第3行 Jを除いて全て直線からできている文字

第4行 Tを除いて全て曲線を含む文字

第5行 Zを除いて全て左右対称の文字

つまり、不思議なことに、縦列に音声的な類似が、横列に形態的な類似が見られるのです。

上記の図は、英単語という言語の素であるアルファベットの表であるから、私は「言素(げんそ)の周期表」と名づけています。

Eの時代に生きる!

 21世紀における世界平和と人類の幸福(もっと大きく言うと、宇宙の秩序と全生命体の幸福)のためのキーワードは、不思議にEから始まる英単語で表せます。
 まずは、日本語では、ローマ字にしたときの頭文字から「3K」で表せる「環境」「経済」「教育」という非常に重要なテーマが、英語では、「3E」になることを示しておきましょう。つまり、それぞれ、Environment、Economy,Educationですね!
 我々は、Eで始まるEarthという船に乗っているのですが、地球的視野で物事を捉える必要がありますね。現在の世界語として機能しているのは、もちろんEで始まるEnglishです。英語を教える場合には,これまたEで始まるEnjoyment(楽しさ)が鍵になるのは言うまでもありません。
 人間そのものに目を向ければ、Elderly(高齢者)の問題、すなわち、高齢化社会の有する問題は重要です。また、Ethnic(民族)の問題、すなわち、民族問題は全世界の課題でもあります。
 そして、何と言っても、Earthquakeに端を発する東日本大震災が抱える人類全体の課題、すなわち、原発事故により、Energy(エネルギー)の問題が吹き出てきました。
 人類は、これまで述べた諸問題を抱えて、大変険しい道を歩むことになると思いますが、人類は、その英知と努力と希望で、必ず、新しい世界を切り開くものと私は信じています。
 最後に、私が最も好きな英単語も、Eで始まります。それは、Enlightenment(悟り)という単語です。発展途上の私の課題でもあるEnlightenmentは、全てを解決する鍵ではないかなと、ひそかに思う今日この頃です。