3種類の動詞—脳科学の視点から

 脳の仕組みが徐々に解明されつつありますが、私は、<左脳的行為→右脳的行為→左右の二律背反を超えた行為[私は「統合脳的行為」と規定している]>という展開に対し、言語には、それぞれの動詞があるのではないかとの仮説を最近になって立てています。
 例えば、理解の仕方は<分かる→つかむ→悟る>と規定できます。英語では、<understand→grasp→realize>となります。分析して分かるのが左脳的、トータルで概略をつかむのが右脳的、そして、その二律背反を超えた理解のあり方が、統合脳的と言えます。
 思考の仕方は<考える→思う→想う>と規定できます。英語では<think→feel→imagine>でしょう。また生産の仕方は<作る→造る→創る>で、英語では<produce→form→create>となると考えています。
 思考は、論理的なthinkは左脳的で、感性的なfeelは右脳的、よりステージの高い思考形式としてのimagineは統合脳的と言えるでしょう。一方、きちんと準備して生み出すproduceは左脳的、ざっくりと形作るのを暗示するformは右脳的、そして、よりレベルの高い生み出し方のcreateは、統合脳的と言えるでしょう。
 「想うこと」はimaginationで、「創ること」はcreation。「想い」が「創る」に発展する面もあり、興味深いと感じています。そして、想像力が創造力を育てると、私は考えています。
 私は言葉の研究者ですが、我々研究者の分野においては、例えば<問う→学ぶ→学問する>、<見る→見つける→科学する>、<考察する→発見する→発明する>などの動詞の組が想定できると「考えて」います。そして、このような3段階で研究が進展するのではないかと「思って」います。ついには、<仮説→説→論>への発展、さらには<論→理論→学>への発展に寄与するような研究を推進したいと「想って」います。

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